コミュニティ界隈も、
特にオフラインを大事にしてきた方
からすると、今の状況は、頭の痛いところですが、
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リモートワークをはじめ、
社会的な距離を取りながら働く環境が続けば
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孤独を感じて、
「つながりたい」と感じる人も出てくるでしょう。
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また、所属するコミュニティが一つでは、
孤独も癒せないし、
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価値観や趣味が合う人同士のコミュニティに
複数所属していることが重要な時代となり、
今後様々なコミュニティが求められてくると思います。
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そこで、これからのコミュニティについて、
3つの観点からまとめてみました!
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1.コミュニティの作り方のパターンについて
私は、こちらのwebメディアをやっている他に
スポーツ×地方創生×ソーシャルビジネスをテーマとした
Facebookグループこむすぽ(登録者300名)
を設けて5年以上になりますが、
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その中にも
これからコミュニティを作りたいという方が
何人もいらっしゃいます。
(before コロナから考えていたのだと思いますが)
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ただしコミュニティを作るにも、
before コロナの時とは
やり方が変わってくる部分もあると思っています。
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コミュニティと一言で言っても、
社内コミュニティやNPO、サークル、
ファンクラブやオンラインサロンなど
様々な形態があると思いますが、
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大きく2つに分けられると思います。
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(1)すでにいるメンバーを束ねる
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一つ目は、
すでにいる(知っている)メンバーの
つながりをつくったり深めるために
コミュニティをつくるというパターンです。
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社内でコミュニティをつくれば、離職の防止につながるかもしれないですし、
その他でも緩くつながっていたメンバーをコミュニティ化することで
新たな共創が生まれるかもしれません。
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(私自身、親子向けのコミュニティを作った時は、このやり方で始まりました)
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こちらに関しては、
すでにつながりがある
という利点がありますが、
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初期に協力してもらえる
スタッフがいるとベストです。
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誰か一緒にやってくれそうな人がいないか検討してみましょう。
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具体的に呼びかけるとなったら、
丁寧なコミュニケーションが必要ではありますが、
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極論、「参加するより、運営側になった方が
メンバーとの関係性も深められますよ」
ということを伝えられると良いと思います。
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この思いは以前から持っていることで、
深く関わりたい時には、
自らスタッフ側への参加を何度か希望したこともあります。
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また、twitterなどで、
スタッフを公募している方も見かけますが、
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公募して連絡がくる方は、
相当やる気がある方しかいないので、
可能性がある人をリストアップし、
直接連絡してみることをお薦めします。
(直接声をかけてもらえると相手も喜ぶと思います)
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(2)0からコミュニティをつくる
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私自身、
スポーツコミュニティは0から作りましたし、
朝活やランチ会、読書会といったイベントを開催して
コミュニティ化されているパターンもこれまでは多かったと思います。
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しかし、
オフラインイベントの開催が難しい状況で
これまでのやり方で
コミュニティをつくることは難しくなってしまいました。
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そこでどのようなやり方があるかですが、
最初の接点はオンラインになるということです。
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例えば、
Facebookグループで、
【オンラインイベント&リモートワークの知見・情報をゆるり共有】
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というグループは、
1か月ちょっとで1500人以上の方が集まったようです。
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また、
ブログで有名なnoteには
最近、サークル立ち上げ機能が加わりました。
https://note.com/circle
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今は、家でやることがなかったり、
健康やお金の面で不安が増していたり
という状況だと思いますので、
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そういったニーズに合致すれば、
オンラインで人を集めることも可能ですし、
今後はオンラインとオフラインを
いかに融合させるかもテーマになってきますね。
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オンラインでは、
LIVE配信をしながら、質問を募集するなど、
双方向型の場にする工夫が重要になってくると思っています。
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2.既存のコミュニティのアップデート方法
一方で既存のコミュニティにおいても、
特に、スポーツや料理やアートなどの
趣味系のコミュニティや、
ランチ会などのイベントといった
オフラインのみでやってきたコミュニティだと、
やり方の変化が迫られている状況と言えます。
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自粛することも大切ですが、
先が見えない中、
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メンバーと
コミュニケーションをとっておかないと
忘れられてしまうというリスクもあります。
そこで、
オフラインでやってきたコミュニティが
このタイミングでどのようにアップデートしていけるのか?
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今具体的に取り組めること
(=新しいコミュ二ティの作り方)
をお伝えしたいと思います。
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(1)コンセプトを見直す・つくる
現時点では、予測しかできませんが、
マズローの欲求で考えた時に、
人々の欲求が、自己実現や尊厳欲求から
社会的欲求、安全欲求、生理的欲求へと下がってきている
とも言われているように、
人々の価値観がbeforeコロナの時とは変化している可能性が高いです。
したがって、再開できた時に、
以前と同様に人が戻ってはこないという
最悪の状況も想定しながら、
コンセプトの見直しが必要になってきます。
一般的に、
コンセプトが明確化できているかを
チェックする項目は下記のようなものが挙げられます。
・参加してほしいターゲットは明確に絞れているか?
・提供価値は、機能的価値と感情的価値に分類できているか?
・参加することによるベネフィットは明確になっているか?
・特徴とベネフィットは混同していないか?
・USP(売り)を作れているか?
・競合を把握できているか?
・競合ができていなくて自分ができることは明確か?
・新しさを感じるコンセプトになっているか?
・自分の肩書きは決まっているか?
・価格面で明確に差別化できているか?
(2)コンセプト(+ビジネスモデル)を修正する
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一度できたコンセプトで、
うまくいくことはそう多くありません。
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私自身も、
はじめからうまくいったことは、ほぼなく
修正を繰り返すことが重要と捉えています。
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そして、修正するには、
メンバーに聞くのも一つですが、
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情報発信をして反応を見たり、
オンラインで何か開催してみるのが
よいと思います。
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オフラインのコミュニティは、
基本的に能動的に活動することが多いと思いますので、
能動的になれる機会をつくれるとよいでしょう。
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ちなみに、
何かを開催して、
例え人が集まらなかったとしても、
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何で集まらなかったのか?
を考えることはできると思いますので、
発信すること自体が重要だと考えています。
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そしてビジネスモデルに関しても、
オフラインありきだったモデルから転換できないか
(=オンライン完結型のモデルができないか)
を検討してみる良いタイミングだと思います。
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(3)オンラインでの活動の始め方
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オンラインでの取り組みとして、
私は現時点で、具体的に、
以下の3つを行っています。
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①動画を撮る
②アンケートを行う
③オンライン交流会を開催する
①動画を撮る
私は毎年3月で締めて、コミュニティの活動をスライドにまとめ、
5月~6月にかけて年1回報告会を開催してきましたが、今年は動画を撮ってみました。
動画での顔出しが嫌な方もいるかもしれませんが、
下記のような感じで、
今こそ顔を出して話すことが重要かなと思っています。
(ツールはZOOMを使用しました)
こちらの動画に関しては、自粛疲れ、オンライン疲れを癒せないかという想いで撮らせていただきました。
②アンケートを行う
500人くらいに登録していただいている
Facebookグループのアンケート機能を使って、実施せていただきました。
一つは在宅勤務になっているかどうかについて、
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予想以上の回答で、
実際にかなりご無沙汰の方数名にも
回答していただきました。
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そして2つ目は、
自宅で何をやっているかについて、
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これだけでも、
最低限の共有になりますし、
つながっている感覚は
もてるのではと思っています。
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実施した側としても、
新たな気づきがありましたし、
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皆さんが、
自宅生活でストレスをためないことと
健康状態を保つために何をすべきか
さらに考えていかなくてはと思っています。
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③オンライン交流会を開催する
参加メンバーが、全員がFacebookをやっていることからも、
Facebookメッセンジャーのビデオ通話で行いました。
オンラインと言ったら、
ZOOMが主流かもしれませんが、
使ったことがない方だとと、
それだけでハードルを感じてしまう方も
いらっしゃるかもしれませんので、
まずは、
FacebookやLINEのビデオ通話でできないか
検討してみるとよいと思います。
そして実際にやってみて、
Facebookでやりとりがある方はいたものの
実際に顔を合わせたのは1か月~1か月半ぶりでした。
1時間程度でしたが、
人と会った感覚にもなり、
こういう機会を設けられたことは
よかったかなと思いますし、
面倒がらずに開催して、
メンバーの声を拾うことが大事だと感じました。
オンラインでやることに対して
課題があったり、様々な工夫もできそうで
そのあたりはこちらの事例がよくまとまっています。
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3.これからの時代に求められるコミュニティの運営
コミュニティでは、一般的に
活動終了後などに、
懇親会を開催していた方も多いと思います。
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リピーターを増やす策の一つとして
(特に初参加の方を)
懇親会に誘うことを掲げてもいましたし、
実際に1か月ほど前に下記のような記事も投稿していました。
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コミュニティのリピーターを増やす策として懇親会の開催は重要か?
https://ncs5.jp/2020/03/community5/
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しかし、これからは懇親会も開催しづらくなることが想定されます。
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もちろんオンライン懇親会を開催することが
一つの策にもなりますが、
オンラインで開催することが、
場合によっては余計な疲労をためてしまう可能性もあります。
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そのために、懇親会以外の活動で
どのようにコミュニケーションを深めていくのがよいのか?
3つの方法を考えました。
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(1)オリエンテーションを行う
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元々、オリエンテーションをやっている
というコミュニティもあるとは思いますが、
今まで以上にきめ細かく行うことが大切です。
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個人的には、オリエンテーションを
文章より音声、音声より動画で行った方が
相手の安心感も増すのではと思います。
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オリエンテーションで伝える項目としては、
例えば下記のようなものになります。
・参加の手順
・団体の歴史
・団体の理念や大事にしていること
・どんな参加者が多いのか
・注意事項
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(2)参加者情報の統一化と事前共有
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これまでは、
参加者の情報を事前にあまり聞かず、
直接会って初めて知ることが多い
というケースも多かったと思いますが、
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対面で密にコミュニケーションをとることが難しくなる分、
こちらも知りたい情報(項目)を統一化して、初参加の方も2回目以上の方も
お互いに知る機会をつくれた方が良さそうです。
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そのために、申込フォームを工夫したり、
申込から参加までの流れの見直しも
必要になってくるかもしれません。
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(3)定期的にコミュニケーションをとる
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今までは、直接交流することで
一気に距離が近づくみたいなことが
あったと思いますが、
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それができない分、SNSなどを使って
双方向でコミュニケーションできる場を
用意することが大事かなと思います。
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そして主催側の発信としては、
参加者の発信を引き出しつつ、
価値観が伝わる&浸透するような発信
を積み重ねていけるとよいでしょう。
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今後もお役に立てる記事を発信していきたいと思います。
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石井 邦知(ISHII Kunitomo)
2011年2月に埼玉県川口市を拠点に総合型地域スポーツクラブきゅぽらスポーツコミュニティを設立。
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主に(フットサルやバレーボール、バスケなどの)チームスポーツと(異業種交流、国際交流などの)テーマを掛け合わせた活動からスタートし、その後もスポーツ×地域活性・まちづくり・ソーシャルビジネスの領域で事業を展開。
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具体的には、親子向けのコミュニティをつくったり、▶地域スポーツ事業者のためのコミュニティ(通称こむすぽ)を主催する他、子供会やPTAなどの地域コミュニティに向けて、スポーツレクイベントを実施するなどしている。
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また主催している”異業種交流(YORIAI)フットサル”を通じて、輪が広がり、まち活かし会社・NCS株式会社(空間運営等)を2018年に設立、代表取締役。
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☆プロフィール詳細は▶こちら
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☆現在運営している主なwebサイト
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・総合型地域スポーツクラブ「きゅぽらスポーツコミュニ
https://
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・きゅぽらスポーツコミュニティ facebookペー
https://www.facebook.com/
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・スポーツの新しい価値を発信するwebメディア「こむ
https://comspo.net/
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・子ども向けイベント企画運営×運動遊び
https://ameblo.jp/
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☆ラジオ出演した時の音声はこちら(各回3分)▶第1回/第2回