インタビュー

常連メンバーが仲間を増やしてくれるのが嬉しい――【連載】社会人スポーツサークルの今(3)

今回お話を聞いた方
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八所和己さん(特定非営利活動法人スポコレ)

●肩書き・プロフィール

YATOKORO Kazumi
ウェイブコミュニケーションズ 代表取締役、中央区ラグビーフットボール協会理事
1970年東京都生まれ。イベント会社、広告代理店を経て、株式会社ウェイブコミュニケーションズ入社。2008年代表取締役。16歳からラグビーをはじめ、東京都、神奈川県でクラブ選手権優勝の実績を持ち、現在も現役の選手兼、神奈川県国体チームの監督として活躍。スポコレでは代表のほか、タグラグビーのインストラクターも。「ポジティブシンキング」がモットー。

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●代表を務めるサークルの情報

特定非営利活動法人スポコレ

・設立年月 10年11月(NPO法人化は12年11月)
・参加人数 80人(月刊参加延べ人数)
・ホーム 武蔵小山
・スポーツの種類:ウォーキングタグラグビー、スコアーズ、ネットボールなど
http://spocolle.com/

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「生涯スポーツ」を広めていきたい

――どのように集客していますか? 集客でこだわっていることはありますか?

Facebookが主ですが、スポコレのウェブサイトで申し込まれる方、口コミや紹介がきっかけでこられる方もいます。集客面でのこだわりというか、とにかく誰でもウェルカムという姿勢でいますね。

――代表になった経緯・設立した経緯は?

任意団体の頃から中心でやっていて、集客やプログラム作りなど中心的に動いていたから、そのままNPOになっても代表を務めています。もともと始めた理由は、サラリーマンやOLが気軽に体を動かせる機会を与えたいということと、スポーツを通じたコミュニティがストレスフリーに寄与するのではないかと思ったことです。

――複数のスポーツを行っている理由はありますか?

スポコレは「生涯スポーツ」を広め、誰でも気軽にスポーツを楽しめる場を提供したいと活動しています。複数のスポーツをスポコレが提供することで参加者の選択肢が広くなり、自分が好きなスポーツや合っているスポーツを見つけやすくなるからです。それがスポーツを継続しやすい環境につながると思っているからです。

また(仕事や家庭・地域につづく)「第3のコミュニティ」をつくることができます。日ごろ所属しているコミュニティで生まれたストレスを軽くできると思います。

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――運営していて大変なことはありますか? クレーム処理など……。

いま週に1回くらいのペースで活動をしているのですが、中心となるスタッフが3人くらいでかなり大変なので、スタッフを増やしたいですね。参加者からのクレームはおかげさまで特にありません。

――一番大変だったエピソード、やっていてよかったと思えたエピソードは?

活動を始めた頃の集客に苦労しました。今はスポンサー探しに苦労しています。やっていてよかったと思えるのは、常連メンバーがスポコレを理解してくれて仲間を増やしてくれることですね。

――代表者の役得はありますか?

そうですね、スポコレのことだけでなく自分自身のことも理解してもらえることでしょうか。

――運営側から見て、こんな参加者はいやだ!というのがありましたら教えてください。

女性目当て、出会い目的で参加される方ですかね。あとは、すぐにムキになる人はちょっとなじむのが難しいかもしれませんね。

――今後こうしたいということがありましたら教えてください。

やはり会員をもっともっと増やし、大人向けでも子供向けでも、他にどこにもないスポーツ教室にしていきたいと思っています。
――運営していて、サークル以外で役立ったことはありますか?

メンタルヘルスマネジメントの力がついたと思います。
大人って先入観や偏見、経験値から固定観念を持ってしまうことがあります。それを払拭してフラットな気持ちになってもらうこと。純粋にスポコレのスポーツを楽しんでもらおうと考え、どうしてもメンタルな働きかけが必要になり、そこから勉強するようになりました。

元々スポーツでストレスをフリーにするという目的がありますからこのメンタルヘルスに関しては重要な部分なのではないかと考えました。これが普段の生活やビジネス、子育てにも役に立っていますね。

編集部コメント

スポーツを通じた人の輪の広がりのすごさを感じさせられる団体

NPO法人スポコレのすごいところは、ウォーキングタグラグビーやスコアーズなど一般的にはメジャーでないスポーツばかりをやっているにも関わらず、常に新しい参加者がいて、人が人を呼ぶ流れをつくることができている点です。
(平日の夜にも関わらず多い時には30~40名集まっていることもあります)
「気軽にスポーツを楽しめる場の提供」という主旨がぶれないと同時に、「スポーツの中でのコミュニケーション」も大事にすることで、スポーツを最大限に活用し、スポーツを通じた人の輪の広がりのすごさを感じさせられる団体です。