コミュニティ

withコロナ時代における地域密着型Doスポーツビジネスのあり方

先日NHKで、
総合型地域スポーツクラブ4分の1ほどで再開の目途立たず
というタイトルで記事が掲載されたが、

私が主宰するスポーツコミュニティ
2か月半以上活動ができておらず
正に状況は危機的である。

例えば、
部活動や地域クラブで
活動を再開するにしても、

サッカーやラグビーは接触禁止、
バスケはボールを共有せずに個人練習のみ、
テニスやバドミントンはダブルスをしないなど、

通常のゲームなどはできていないようである。

そして私が主宰しているコミュニティで
最も盛り上がっているバレーボールは、
事例すら載っていないし、

三密対策をとりながら実施することは
難しいスポーツと言える。

そこで今回は、総合型地域スポーツクラブなどDoスポーツビジネスに今求められている変化をまとめてみたいと思う。

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1.スポーツのオンライン化

現在、多くのアスリートやスポーツ指導者の方々が、

家でできる運動をSNSなどでアップしているし、

フィットネスやトレーニング、ダンス、その他スクール系もオンライン化しているところが増えている。

ちなみに、私が運営するクラブ会員の皆さんにアンケートをとったところ、

下記のような結果となり、個々で工夫しながら運動されているということがわかった。(屋外での運動も含まれているが・・・)

こうしてオンライン化できるのであれば、最優先で取り組むべきだと思う。

一方で、オンラインスクールが一斉に開かれるようになったことで、エリアでの優位性を作りづらくなり、競合が増えて差別化が難しくなってしまったと感じる方もいるかもしれない。

そのような時は、機能的価値ではなく、感情的価値に訴えかける工夫が必要となってくる。

機能的価値というのは例えば、下記のようなものが挙げられる。

・運動不足解消、健康のため
・趣味を見つける
・地域交流
・仲間づくり・出会い
・親子・家族内の交流
・余暇

それに対し、感情的価値は言語化しづらいが、例えば下記のような要素があることが、感情的価値の向上につながる。(ファン化とも言われる)

・ユーザーの期待値以上のサービスを行っている
・会話が生まれる要素がある
・ストーリーがある
・ユーザー同士が繋がりやすい環境、新規顧客を誘いやすい環境が作られている
・ファンであることに自信がもてる、公言できる

コンテンツの提供と同時に、このような要素を加えることが鍵になってくる。

※詳細説明はこちら

2.スポーツのオンライン大会化

今や種目ごとに、ユーチューバーと言われる人がいるようで、バレーボールやバドミントンも自宅でできる練習というのがアップされている。

バレーボールの例↓↓

バドミントンの例↓↓

 

こうしてオンラインでの情報を参考にして、個々で運動に対する取り組みが活発になるのは良いことであるが、
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競技志向者向けの内容が多い印象で、例え誰でも楽しめるメニューであっても競技志向でない方が”継続する動機”を見つけることは難しいのではないかと感じている。

そこで

スポーツライト層が、家で楽しめるスポーツコンテンツが不足している

問題があるのかなと思っている。

そのコンテンツとは具体的に、“ゲーム要素”である。

私が主宰してきたスポーツコミュニティも、簡単にアップ(練習)してからは、終了までずっとゲームをやっていたので、今そこにミスマッチが起こっていると感じている。

 

ただし、スポーツライト層が参加したいと思える
家×スポーツコンテンツ×ゲーム(試合)
というのは、かなり難題なのかもしれない。

このように個々で環境が用意できるのであれば少し別ではあるが・・・

とは言え、たたき台がないと始まらないので、自身で考えたのはこんな内容である。

例1)バレー×家×ゲームの場合

※ボールを1人1個ずつ用意が前提

3人1チームをつくってトータルでできた回数を競う。

1回戦:片手レシーブ(地べたに座った状態)
1人は利き手のみ、1人は交互、1人は2回ずつ交互

2回戦:片手レシーブ(椅子に座った状態)
1人は利き手のみ、1人は交互、1人は2回ずつ交互

3回戦:トス
1人は仰向け状態、1人は地べたに座った状態、1人は椅子に座った状態

4回戦:下の動画で(新聞紙などで作った)ボールをしっかりつかめたかを○×形式でPK戦のように行う

例2)種目横断型

※いずれもボールを使わない

・バレーは紙ボールをつかめるかを○×判定
・サッカーはトイレットペーパーリフティングの回数で競う
・野球はタオル投げをして、しっかり肩にのるか否かで○×判定

※タオル投げはこちら↓↓

その他、体力測定的なものや筋トレ系の内容も交えて総合力を競う感じで想定

以上がたたき台になるが、直近にこのようなゲームがあることで、日々練習するモチベーションができるし、

個人というより、チーム戦にすることでゲームらしさを出せるとよいのかなと思う。

特に、屋内スポーツは、三密傾向にあり、いつになったら再開できるのか、正直、先の見通しを立てづらいので、

オンラインで機会をつくれればと思うし、今だからこそ複数地域で合同開催ができたら面白いのではないかと思っている。(実際に仮で考えてみて、内容をいかに組み合わせてルールを面白くさせるかが鍵になるような気がする)

以上が、10種目以上のスポーツを、初心者でも楽しめるようにルールをアレンジしながら開催し、

子ども向けに30種類以上の運動遊びを開発した自身の案になる。

※山口では、オンライン完結の”未来の運動会”が行われたそうです!

詳細はこちら

3.スポーツ以外の周辺領域で事業化

ここまで1と2で、オンラインでできることを提示してみたが、改めてできることは限られるし、収益化が難しいという声もある。

また、再開できるようになったとしても、ソーシャルディスタンス対策で、人数制限が必要となれば、beforeコロナと同じ状況をつくる(=売り上げを確保する)ことは難しいだろう。

そこで、Doスポーツビジネスとは言え、スポーツ以外の周辺領域で事業化を検討できないか提示をしたい。

オンラインと相性が良さそうなのは、
スポーツというよりもその周辺分野で、
・チーム戦術の勉強
・栄養のこと(食生活)
・お金の勉強
など、スポーツ×〇〇でいろいろと試してみることだと思う。

こちらのメンタル強化もおススメです↓↓

ここまでは、どちらかと言うと、スポーツ領域ということもあって、
クラブ側の視点や持っている資産ありきで考えたアイデアになるが、
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一方で、既存のクラブ会員が困っていることからできることがないかという発想も有効である。

そして単独でやることが難しいのであれば、企業とコラボすることで扱う領域を広げていくことも考えられる。

例えば、整体院でお米を販売(または特典としてお米をプレゼント)しているような事例もあるので、

健康関連企業とのコラボや、普段の活動の対象が子どもであれば、学習に関連した内容になってくるかもしれない。

究極は、複数の事業者とコラボして、食べる通信型のサブスクリプション型(月額会費)のモデルを展開できるとなおベストだと思う。

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このようにして、withコロナ時代のDoスポーツビジネスのあり方は、まだまだ試行錯誤が必要な段階であるが、そんな時に見直したいのがこちらの「世界を変える偉大なNPOの条件」である。

偉大なNPOの6つの条件は、下記の通りとなっている。

・政策アドボカシ―とサービスを提供する
・市場の力を利用する
・熱烈な支持者を育てる
・NPOのネットワークを育てる
・環境に適応する技術を身につける
・権限を分担する

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その中で(自身も含め)スポーツ事業者が特に弱いのは、「市場の力を利用する」だと感じている。

「市場の力を利用する」というのは、要は企業と連携をすることで、

例えば、プロチームであれば、スポンサー収入が収益の柱となっているが、

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今試合ができない状況でも、プロ選手がインスタライブに登場して、その際にスポンサー企業を紹介したり、画面に企業名を映しだすということをやっている。
※Jリーグチームの事例はこちら

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これに対して、Doスポーツ事業の場合は、そもそも”スター選手”が存在しないので、同様のことはできないが、企業に対してどのようなことができるのか、

クラブの価値をもう一度掘り起こし、お金をいただくに値する資産がないか探したり、これまでとは違った角度から考えて、新しく事業の柱を作るというイメージで、ビジネスモデルが変わるくらいの覚悟を持って取り組む必要があると思っている。

 

ここまでの要約版を下記の動画でも話しています(4月14日にアップ)↓↓

 

追伸
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ここまでの内容に共感いただき、一緒に考えていきたいという方は、これからぜひ一緒に考えていきましょう!

現在、(スポーツ事業者向け)オンライン会議の参加メンバーを募集中です!

◆参加していただきたい方

・新型コロナの影響で、仕事が激減して変化したいと思っている方
・オンラインでできることを考えたい方
・Doスポーツ事業者との交流を深めたい方

◆具体的内容

・会議の頻度は隔週に1回、メンバーが予想以上に多くなれば頻度を増やして一回ごとの開催は少人数にさせていただきます。
・Facebookのメッセンジャ―グループを設け、会合がない時にもそちらで情報交換をしていきます。(管理がたいへんになってきたらslackへの移行も検討します)

※今後も限定特典を追加で設ける予定です

 

◆費用

月1000円(振込手数料別途)

※今のところ、開催曜日や時間はその都度メンバーで調整しています

オンライン会議への参加を希望される方は下記より申請いただき、その旨を記載してください!

 

プロフィール

石井 邦知(ISHII Kunitomo)

2011年2月に埼玉県川口市を拠点に総合型地域スポーツクラブきゅぽらスポーツコミュニティを設立。

主に(フットサルやバレーボール、バスケなどの)チームスポーツと(異業種交流、国際交流などの)テーマを掛け合わせた活動からスタートし、その後もスポーツ×地域活性・まちづくり・ソーシャルビジネスの領域で事業を展開。

具体的には、親子向けのコミュニティをつくったり、地域スポーツ事業者のためのコミュニティ(通称こむすぽ)を主催する他、子供会やPTAなどの地域コミュニティに向けて、スポーツレクイベントを実施するなどしている。

また主催している”異業種交流(YORIAI)フットサル”を通じて、輪が広がり、まち活かし会社・NCS株式会社(空間運営等)を2018年に設立、代表取締役。

☆プロフィール詳細は▶こちら

 

☆現在運営している主なwebサイト

・総合型地域スポーツクラブ「きゅぽらスポーツコミュニティ」 ホームページ
https://www.cupolasports.com/

・きゅぽらスポーツコミュニティ facebookペー
https://www.facebook.com/cupola.sports

・スポーツの新しい価値を発信するwebメディア「こむすぽ」
https://comspo.net/

・子ども向けイベント企画運営×運動遊び
https://ameblo.jp/kouhouman/

 

☆ラジオ出演した時の音声はこちら(各回3分)▶第1回第2回

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