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“Judo”に続け! “Onigokko”をオリンピック競技に

2014年6月18日
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―2020年東京までに達成なるか? 協会関係者の悲願―

大﨑恵介(鬼ごっこ協会山梨支部競技部部長)

日本代表結成? 6月には国際大会も開催へ

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「鬼ごっこをいつかオリンピック競技に」——。

2014年3月に都内で開かれた「第3回鬼ごっこサミット」で、全国で鬼ごっこの振興に努める約30人が国際化に向けて意見を出し合った。サミットは一般社団法人鬼ごっこ協会の主催で、主な議題は協会が競技化を進める「スポーツ鬼ごっこ」(写真)の推進など。参加者は町興し団体主宰者、デザイナー、学生、歌手、行政関係者、スポーツ・トレーナー、教育関係者と様々だった。現在、協会は鬼ごっこの海外輸出に力を入れようとしている。

 

冒頭で紹介した「いつかオリンピック競技に」という願いは、すぐに叶う目標ではないかもしれないが、関係者はいたって真面目なのだ。 「鬼ごっこなんて日本のものじゃないの?」と思う人も多いかもしれないが、似たような遊びは世界中にある。「鬼」の概念は日本にしか存在しないため、「鬼ごっこ」という名前は日本固有のものだが、アメリカでは“Tag”、ブラジルでは“Pega-Pega”(どちらも捕まえるの意味)と呼ばれる似た遊びが存在する。また東京オリンピックの開催が決まった13年9月のIOC総会の直前に、イギリスの新聞『The Telegraph』が「日本の教授が鬼ごっこをオリンピック種目へ提案」(Japanese professor pushes for Hide and Seek at the Olympics)という記事をウェブで掲載したのを機に、「鬼ごっこ」(Hide and Seek)は複数の海外メディアに紹介され話題になっているのだ。さらに、6月には国際大会が控えている。外務省の国際交流推進事業「V4+日本」の一環。V4とは「ヴィシェグラード4カ国(スロバキア、チェコ、ハンガリー、ポーランド)のことだ。

オリンピックの種目化に向け、同協会がまず取り組んでいるのが、「日本代表」の結成だ。既に2回開催されている「スポーツ鬼ごっこ全国大会」出場チームを中心に候補者が発表されており、7月に最終メンバー発表、8月には合宿が行われる。協会関係者はさらに新たなタレントを発掘しようと地方大会に目配りしている。 日本発祥のスポーツで海外に輸出されたものと言えば、柔道が挙げられる。これは「日本オリンピックの父」と称される嘉納治五郎(1860-1938)が、柔術から精神鍛錬を目指す「道」として意義を説き、国際オリンピック委員会に働きかけたことで“JUDO”として発展に至った経緯がある。 東京オリンピックまであと6年。それまでに鬼ごっこが海外で受け入れるのか、まだまだ未知数だ。最近では、「鬼ごっこ婚」なるものも生まれるなど、スポーツや遊びの範疇を超えて活用されるなど、価値や可能性は十分にある。世界中で“Onigokko”として認知される可能性はゼロではないと確信している。

 

大﨑恵介 OHSAKI Keisuke
「アスとれ総合型クラブ」マネジャー、鬼ごっこ協会山梨支部競技部部長。中学、高校時代をブラジルで過ごし、野球、サッカー、バスケ、テニスなどを経験。カナダのヨーク大学でキネシオロジー(スポーツ科学の一種)を専攻。卒業後は慶應義塾大学大学院の政策・メディア研究科へ進学、子どもの発育・発達、特にスポーツにおける鬼ごっこの影響などを研究している。子ども達に鬼ごっこなどの遊びを通じてスポーツの楽しさを伝えるべく活動中。

https://twitter.com/Keisuke_Ohsaki

大崎 恵介

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