まとめ記事

withコロナを見据えて地域スポーツクラブ(コミュニティ)が今取り組むべき5つのこと

総合型地域スポーツクラブなど、地域のDoスポーツクラブ(コミュニティ)が、新型コロナの影響で厳しい状況になっていますが、withコロナを見据えて今何ができるか、5つの観点からまとめました!

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・新型コロナの影響で、仕事が激減して変化したいと思っている方
・この先について、漠然とした不安を抱えている方
・オンラインでできることをやったりそれなりに対策はしているが、まだできることがないか模索したい方


はこの先もぜひお読みください。

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1.国や自治体の支援策の最新情報を追い、目先のお金のことを考える

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こちらに関しては、専門家の方や専門家とネットワークがある方の情報提供に支えられているなと感じますが、情報収集については一人でやりすぎない方がよいのではと思っています。
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個人的には、▶こちらのサイトが、①うけとる②かりる③減額・免除④猶予等
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そして対象も①個人②個人事業主・フリーランス③中小企業④大企業
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と整理されており、わかりやすいなと感じました。

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またスポーツに関しては、▶スポーツ庁のサイトがありますし、スポーツ庁のFacebookページにいいねを押しておけば最新情報も収集できるようになるのではと思います。

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2.既存のメンバーとコミュニケーションをとり、ニーズを探る

個人的には元々、メールマガジン(登録者約900名)を週1の頻度で配信し、Facebookグループ(登録者約500名)でも発信していましたが、メールマガジンはこれまでと同様の頻度を保ちながら、Facebookグループの発信は少し増やしつつ、下記の3パターンの活動をしています。

具体的には、
(1)動画をアップする
(2)オンライン交流会を開催する
(3)アンケートを行う
の3つです。
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(1)動画をアップする
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毎年3月で締めて、きゅぽらスポーツコミュニティの活動をスライドにまとめ、5月~6月にかけて年1回報告会を開催してきましたが、今年は動画を撮ってみました。

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これまでは、リアルで会う機会があったので、メルマガなど文字での発信が中心でしたが、リアルで会う機会がなくなり、距離が遠くなるほど、文字<音声<動画が重要になってくるので、しばらくは動画の比重を高めようと考えています。
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下は自粛疲れ、オンライン疲れの一助になればと思い撮らせていただきました。

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(2)オンライン交流会を開催する
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これまでに4回行いましたが、参加メンバー全員がFacebookをやっていることからもFacebookメッセンジャーのビデオ通話で行っています。
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そして実際にやってみて、Facebook上でやりとりはあるものの、実際に顔を合わせたのは
1か月~1か月半ぶりでした。
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1時間程度でしたが、実際に会った感覚にもなり、こういう機会を設けられたことはよかったかなと思ってますし、今後も続ける予定です。(参加しづらいと感じている方もいると思うので工夫は必要だと思っています)
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(3)アンケートを行う
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Facebookグループでアンケートを実施しています。
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1つ目は、
在宅勤務になっているかについて
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2つ目は、
家にいることが増えた分、やっていることについて
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3つ目は、
最近の運動状況について
です。
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そしてこれらの結果をまとめて、メルマガやFacebookページにも発信するようにしています。

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これだけでも、最低限つながっている感覚はもてるのではと思っていますし、このような感じで、一方通行型ではない、双方向型の活動を取り入れることが、今は特に重要と考えています。
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3.オンラインでできることはオンライン化する

Doスポーツ事業者の方とこれまでに2回、オンラインで情報交換会を開催しています。
(下は1回目の時の写真で、メンバーは私を入れて4名です)

その中で「オンラインをどう効果的に活用するか?」が主の話題となっています。

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全体像としては下記のように整理できると思っています。
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※縦軸が一方通行型か双方向型か、横軸がスポーツかそれ以外の内容かという分け方をしています

(1)スポーツ×オンラインの取り組み

上の図の右下のように、ZOOMを使って開催するなど、スクールのオンライン化の取り組みが増えてきていることと思いますが、家庭ごとのwifi環境や機材(スマホかタブレットかPCか)でも変わってくるということで、環境により受講できない生徒もいるようです。(スマホだと厳しい、PCは親が仕事で持って行ってしまって自宅にないなど)

そこでやるべきは、右上のように、こちらから与えた課題に取り組んで動画に撮ってもらい、送ってもらってこちらで添削するという双方型の活動が効果の面でもいいと思っています。(これなら生配信の時に参加できなくても問題ないと思われます)

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※私自身もボールの投げ方指導でそのやり方を取り入れています。

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(2)スポーツ以外の周辺領域×オンラインの取り組み

今だからこそできることがないかということで、図の左下のような
・チーム戦術の勉強
・栄養のこと(食生活)
・お金の勉強
などを実施しようという動きは共通していましたし、

それ以外の内容も含め、Facebook、インスタグラム、youtube、メルマガなど、様々な媒体を活用して発信することができるでしょう。
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※私の総合型地域スポーツクラブの場合、スクールではないので、

2.既存のメンバーとコミュニケーションをとり、ニーズを探る

でまとめたように、左上の活動が主となっています。
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ただしここで課題として浮かび上がっているのは、
・オンライン疲れ、自粛疲れ
・(公園などの)運動環境
といったことが挙げられます。
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ここに対して、現時点で、明確な解決策を示せる状況ではありませんが、一つはなるべく一方通行型にならないように、双方向型の場をつくることが重要だと考えています。
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スポーツは、座学の授業とは違ってそもそも能動的な行為なので、オンラインとの相性がよくない側面もありますが、スポーツ以外のコミュニケーションにおいても双方向型の場を検討できないかと思っています。
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そして、心・技・体のうち”心”を鍛えるのに、今は良いタイミングではと思いますので、下の動画の双方向型の活動もおススメですし、左側のスポーツ以外のコミュニケーション領域でまだ考える余地はあるかなと思っています。
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そして、運動環境面では、競技志向のスクール生はまだいいのですが、それ以外の方々の運動不足解消のニーズがつかめていないのが課題でもあります。

※これに対して以前考えたのはこちら↓↓

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ここ数ヶ月であがっている様々な動画を見ても、継続性がもちづらいでしょうし、ゲーム要素の有無がポイントだと思っていますが、室内でも可能なwiiやesportsの中でもより身体性を伴うものがないか、調査していきます。

そして、単体でできることが限られるという声もあり、事業者同士で連携できないかということも今後検討していきたいと思います!

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4.スポーツ以外の新たな可能性を模索したり、中長期を見据えた種まきを行う

オンラインでできることに取り組むべきなのは間違いありませんが、
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「オフラインの価値をオンラインで補いきれない」や
「そもそもこの状態がいつまで続くのか?」
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先が見えないということもありますし、再開できたとしても、環境も人々のニーズも完全に元には戻ることはなかったり、ソーシャルディスタンスを考慮して、これまでより定員を少なく設定するなどの対策が必要だと思っていて、既存の事業だけでは売上が元に戻ることはないのではと考えています。

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そこで、スポーツに頼らない事業や、中長期を見据えた種まきの活動が今必要だと思っています。
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※下の図で言うと、左側の領域です

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そこで今こそ、事業の見直しをするタイミングとも言えますが、まず非営利組織の代表的な収益源は、
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(1)会費
(2)寄付金
(3)助成金・補助金
(4)行政からの受託事業
(5)事業収入(本来事業からと非本来事業からの対価収入を含む)
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の5つと言われています。

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会費(ここでは単発の参加費も含めます)と多少の寄付金で運営が成り立っている組織が多いかもしれないですし、総合型地域スポーツクラブとなれば、totoの助成金を獲得していたり、指定管理事業や健康(介護予防)・子ども教育関連の事業などを行政から受託しているかもしれません。

しかしながら、現状ここまでの4つの収益源が、一部オンラインでできているとしても、ほぼストップしている状況と言えます。(toto(スポーツ振興くじ)に関しても、今Jリーグが行われていないので、来年度はそもそも厳しいと想定しておいた方がよいでしょう)

ということで、スポーツ事業者とは言え、別の形で(5)の事業収入(本来事業からと非本来事業からの対価収入を含む)を考えなくてはいけない状況となっています。

少し余談ですが、以前総合型地域スポーツクラブ関係者に話を伺った時に、会費収入だけで成り立っている例は聞いたことがなく、toto助成が終了した後でも成り立っているのは指定管理事業(公共施設の運営、公設民営)を受けているところという話を聞いたことがありました。

ただし指定管理は、3年や5年など、期限があるので、目指す形ではないなと思い、
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「他地域にも展開していけるスポーツプログラムのモデルをつくる」
「スポーツ以外のコミュニティビジネスにも取り組む」
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の最低でもいずれか一つが必要と以前から思っていました。

自身はここまで、事業収入の中でも前者の方で事業を伸ばしてきましたが、今こそ後者(コミュニティビジネス)が求められているのではと実感しています。

続いて、名著「世界を変える偉大なNPOの条件」がありますが、

6つの条件は、下記の通りとなっています。
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・政策アドボカシ―とサービスを提供する
・市場の力を利用する
・熱烈な支持者を育てる
・NPOのネットワークを育てる
・環境に適応する技術を身につける
・権限を分担する
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その中で(自身も含め)スポーツ事業者が特に弱いのは、「市場の力を利用する」だと感じています。

「市場の力を利用する」というのは、要は企業と連携をすることで、例えば、プロチームであれば、スポンサー収入が収益の柱となっていますが、

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今試合ができない状況でも、プロ選手がインスタライブに登場して、その際にスポンサー企業を紹介したり、画面に企業名を映しだすということをやっています。

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これに対して、Doスポーツ事業の場合は、そもそも”スター選手”が存在しないので、同様のことはできませんが、企業に対してどのようなことができるのか、3つの方向性があると思っています。

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(1)企業の社会貢献活動の支援

これまでは、企業の社会貢献活動として、リアルのイベントをやっていたケースも多いと思います。

ただし今後はリアルのイベントを開催しづらいかもしれませんので、オンラインイベントの開催を提案できないか?

その際に、会員との距離が近い利点を活かして、会員ニーズを吸い上げ、企業にお伝えできるとよいと思っています。

(2)企業とコラボ商品を開発する

コラボして新商品をつくれれば理想的ではありますが、そうでなくてもセット売りでもよいと思っています。

例えば、整体院でお米を販売(または特典としてお米をプレゼント)しているような事例もあります。

スポーツ事業者だと、健康関連企業とのコラボがイメージしやすいと思いますが、そうでなくても地域密着型の事業者とは相性が良いかもしれません。

普段の活動の対象が子どもであれば、そのニーズに合わせた商品になるかもしれないですし、複数事業者とコラボして、食べる通信型のサブスクリプション型(月額会費)のモデルを展開できるとなおベストだと思っています。

(3)企業に価値提供する(課題解決に貢献する)

(1)と(2)に重なる部分も出てくるかもしれませんが、地域クラブとして培ったノウハウを企業に提供するという考え方になります。

これに関しては以前、ノウハウ移転という考え方をこちらにも書いています。

こちらは、スポーツ事業者であれば、社員の健康促進活動がイメージしやすいかもしれませんが、リモートワーク化されていると難しいかもしれないですし、これからは+@が求められると思っています。

個人的な話では、

・web集客や業務の自動化(効率化)などオンライン化のサポート
・顧客をコミュニティ化してエンゲージメントを高めるサポート▶詳細はこちら
・リモートワークしている場合でも社員のモチベーションを下げない工夫としてお互いのタスクや目標を共有・見える化するサポート(見える化のツール提供)

などを通じて、費用対効果を高めたり、リピーター増、離職予防に貢献できないかと考えています。
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これらに加えて、いずれは、社員の方(またはそのお子さん)に対して(スポーツに参加できる)特典などを設けられると次世代型のサービスになっていくでしょう。

これらを実現させるために、スポーツ事業者は一度、資産の棚卸し作業をするべきだと思っています。

以上、3つの方向性を提示してみました。
現在、顧客のコミュニティ化については、1件問い合わせをいただき、動き始めていますが、企業とコネクションがあるけど、活かし方を考えられなかったというスポーツ事業者の方は、ご連絡いただければと思います。

※詳細は▶こちら

 

 

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5.スポーツ再開後の3密を回避する運営方法について考える(ガイドライン作成)

こちらについては、まだまだこれからという感じですが、テニス再開に向けたガイドラインがたいへん参考になります。

ただし内容を見てみると、「テニスだから実現可能なんだな」と感じてしまう部分もあります。

項目は、
・ソーシャルディスタンスを維持する
・衛生基準をつくる
・参加者と運営者に分けて考える
などで、

今の段階で、私の運営するクラブで考えられるなと思ったのは下記のようなことになります。

・全体挨拶を行わない
・(バドミントンの)ラケットレンタルを行わない、シングルスのみ
・支払いは、現金不可でpaypalのみ
・定員を12名とする
・ラテックス手袋着用
・消毒液準備
・ゴミ袋準備
・アルコール除菌シート準備
・体温計の準備
・シャワーとロッカーを使用しない
・握手等の物理的接触はしない
・全てのものを共有しない
・可能な限りモノに触れない
・トイレの使用前後を含め、定期的に手を洗う・消毒する
・咳をするときはティッシュを利用し、すぐに捨てる
・顔を触らない
・運営者はマスク着用

こちらに関しては、今後さらに深めていきたいと思います。


まとめ

以上、ここ1か月の取り組みをまとめてみましたが、【withコロナを見据えてDoスポーツクラブ(コミュニティ)が今取り組むべき5つのこと】はいかがでしたでしょうか?

今後も内容を更新していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

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プロフィール

石井 邦知(ISHII Kunitomo)

2011年2月に埼玉県川口市を拠点に総合型地域スポーツクラブきゅぽらスポーツコミュニティを設立。

主に(フットサルやバレーボール、バスケなどの)チームスポーツと(異業種交流、国際交流などの)テーマを掛け合わせた活動からスタートし、その後もスポーツ×地域活性・まちづくり・ソーシャルビジネスの領域で事業を展開。

具体的には、親子向けのコミュニティをつくったり、地域スポーツ事業者のためのコミュニティ(通称こむすぽ)を主催する他、子供会やPTAなどの地域コミュニティに向けて、スポーツレクイベントを実施するなどしている。

また主催している”異業種交流(YORIAI)フットサル”を通じて、輪が広がり、まち活かし会社・NCS株式会社(空間運営等)を2018年に設立、代表取締役。

☆プロフィール詳細は▶こちら

 

☆現在運営している主なwebサイト

・総合型地域スポーツクラブ「きゅぽらスポーツコミュニティ」 ホームページ
https://www.cupolasports.com/

・きゅぽらスポーツコミュニティ facebookペー
https://www.facebook.com/cupola.sports

・スポーツの新しい価値を発信するwebメディア「こむすぽ」
https://comspo.net/

・子ども向けイベント企画運営×運動遊び
https://ameblo.jp/kouhouman/

 

☆ラジオ出演した時の音声はこちら(各回3分)▶第1回第2回

 

追伸

現在、(スポーツ事業者向け)オンライン会議の参加メンバーを募集中です!

◆参加していただきたい方

・新型コロナの影響で、仕事が激減して変化したいと思っている方
・オンラインでできることを考えたい方
・Doスポーツ事業者との交流を深めたい方

◆具体的内容

・会議の頻度は隔週に1回、メンバーが予想以上に多くなれば頻度を増やして一回ごとの開催は少人数にさせていただきます。
・Facebookのメッセンジャ―グループを設け、会合がない時にもそちらで情報交換をしていきます。(管理がたいへんになってきたらslackへの移行も検討します)

※今後も限定特典を追加で設ける予定です

 

◆費用

月1000円(振込手数料別途)

※今のところ、開催曜日や時間はその都度メンバーで調整しています

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