まとめ記事

なぜ日本の家にはプールがないのか?

濱田 優(こむすぽ編集部)

© ヒグラシホームプール© ヒグラシホームプール

この夏、泳ぎの練習のため区のプールに何度か通ってふと思った。

「なぜ日本には自宅にプールがないんだろうか?」

何となく「狭い」「高い」という理由だろうということは想像がつく。ただ10年くらい前、オーストラリアのブリスベンに行ったときは、普通の家庭でもプールがあった気がする。オーストラリアは日本より土地が広く、家の敷地も大きかったから、「狭いから」という理由で造れないことはないのだろう。

しかし気になるのはランニングコスト、具体的には水道代だ。当時、オーストラリアで聞いた話では、何より「水が安い」ということだったような気がする。

別に本気で家にプールを造りたいと思っているわけではないが、せっかくなので、一体どれくらいかかるのか調べてみた。

ググってみたところ、ちょうど2年ほどの前のR25の記事のコメントには

「スタンダードな2.5m×5mの大きさのプールだと、最低で約360万円の予算がかかります」

とある。

……あまり高くないような気もするが、きっとランニングコストがかかるに違いない……と思ったが、同じ記事では「月6000円くらい」とある。

そんなに高くない。

また家庭プール施工業者のウェブサイトには「699万円」とある。こちらは25m×3mとあるから、R25の記事の例より相当大きい。大きさは倍以上だが費用は2倍弱。安いとはいえないが、地方の土地持ち、金持ちなら造れなくはないんじゃないだろうか(この業者のサイトには、縦横各3mのプールの見積もりが250万円〜とある)。

造りつけるのではなく、設置するタイプだとこんなのもある。

20140902_02

これはポンプなども付いて57000円と格安だ。送料も無料というからすごい。

さすがに泳げないのはなぁ……というなら、こういうタイプ。

20140902_03

これなら長さ10m弱、幅5m弱だから泳げるだろう。これでも44万5000円だから、工事して造りつけるよりは安い。

水道代はどれくらいになるのだろうか?

上の57000円のタイプは必要水量が1万リットル、下のほうは54000リットル。

水道代はメーター口径はそれぞれだろうけど、普通の家庭だと大きめで20mmくらいで良いようなので、東京23区の表でその部分を確認してみる。

1万リットルは10立方メートルだから、22円/1立方メートルなので、220円+1170円ということになる。

《従量料金内訳》

1~5立方メートル @0円×5立方メートル= 0円

6~10立方メートル @22円×5立方メートル= 110円

小計 110円+1170円(基本料金)=1280円。

下水道もかかるので、

《下水道料金内訳》

0~8立方メートル 560円

9~20立方メートル@110円×2立方メートル= 220円

小計 780円

結局、2060円(税別)しかからない。

 

下のほうは54000リットルだから、54立方メートル。

《従量料金内訳》

1~5立方メートル@0円×5立方メートル= 0円

6~10立方メートル@22円×5立方メートル= 110円

11~20立方メートル@128円×10立方メートル= 1280円

21~30立方メートル@163円× 10立方メートル= 1630円

31~50立方メートル@202円× 10立方メートル= 2020円

51~54立方メートル@213円× 4立方メートル= 852円

小計 5892円

 

《下水道料金内訳》

0~8立方メートル 560円

9~20立方メートル@110円×12立方メートル= 1320円

21~30立方メートル@140円× 10立方メートル= 1400円

31~50立方メートル@170円× 10立方メートル= 1700円

51~54立方メートル@200円× 4立方メートル= 800円

小計 5780円

こちらは11672円。

計算が正しいかちょっと自信がないが、これが本当なら予想よりは安いのだけれど……。

「計算、間違ってるぞ」「うちにはプールあるけど、水道代こうだぞ!」という方がいらっしゃったら是非ご指摘ください。

* この記事は筆者のブログで公開されたものです。