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「鬼ごっこで遊びたい」大人急増中

2014年7月23日
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大﨑恵介(鬼ごっこ協会山梨支部競技部部長)

キャンセル待ちが出るほど人気の理由?

以前こむすぽで「スポーツ・交流機会としての“鬼ごっこ”の魅力」という記事が掲載されましたが、実際鬼ごっこの人気は高まっており、毎月都内で開かれている大会(鬼ゴッター大会 in 代々木公園)は、最近では2ヶ月先までキャンセル待ちになっているほどです。この大会は一般社団法人鬼ごっこ協会が行っているもので年齢問わず参加できますが、約50人の参加者のほとんどが大人です。人気の理由は出会いがあり、かつ交流が深められることのようで、常連の40代男性は「普段は接点のない人達と知り合える。それが楽しく仕方がない」といいます。

20140723_01

大会では、初対面の人も含めてチームを組んで競うため、メンバーで“戦略”を話し合います。「鬼ごっこに戦略が必要なの?」と思われそうですが、必要なのです。足が速い人が有利と考えられがちですが、そうとも限りません。スポーツ鬼ごっこはスペースが決められ、その中で行われるため、いくら俊足でも逃げ切れないのです。相手の陣地にある宝を取ったら勝ちなのですが、そのために「足が速い人をどう活かすか」をチームで考える必要があります。休憩時間も使ってチームで作戦を考え、コミュニケーションを取る過程で、自然と仲間意識が生まれるのです。

 

「足が速くない」「運動が得意じゃない」人も楽しめる

 

20140723_02初めて参加したという20代女性は、「足が速い人がいれば、その人がおとりになってくれ、自分が宝を取れる。教師を目指しているので、できない子をいかに楽しませるかという視点から見たが、とても興味深いスポーツだと思う」と語っていました。この競技は、ボールや道具を扱う技術を必要としません。タッチされずに宝を取る(攻撃)と相手をタッチする(守備)という単純明快なルール、運動が得意でない人や、子どもも一緒になって楽しめます。複雑な動きも必要なく、チームワークや頭を使うことで運動能力の差をカバーできます。前出の女性は「運動が不得意だと思っている人が“点をとる”という目に見える形で『できた!』と実感できるのが魅力」と説明します。

「みんなで楽しくスポーツをする」——。これは簡単なようで難しいことです。運動に苦手意識を持っている人もいますし、実際に身体能力の差もあります。しかしスポーツ鬼ごっこは、性別や年齢、運動能力に左右されずプレーできます。人と人とのコミュニケーションを深める、交流を促すツールとして活用できることが、人気が高まっている理由の一つだと思います。

 

大﨑恵介 OHSAKI Keisuke
「アスとれ総合型クラブ」マネジャー、鬼ごっこ協会山梨支部競技部部長。中学、高校時代をブラジルで過ごし、野球、サッカー、バスケ、テニスなどを経験。カナダのヨーク大学でキネシオロジー(スポーツ科学の一種)を専攻。卒業後は慶應義塾大学大学院の政策・メディア研究科へ進学、子どもの発育・発達、特にスポーツにおける鬼ごっこの影響などを研究している。子ども達に鬼ごっこなどの遊びを通じてスポーツの楽しさを伝えるべく活動中。

https://twitter.com/Keisuke_Ohsaki

大崎 恵介

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