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スポーツ関連団体が助成金を活用するためにおさえるべき3つのポイント

2015年5月5日
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石井邦知(こむすぽ編集長)

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使いづらい助成金が増えている?

こむすぽで先日お届けした一般社団法人北海道フロアボール普及プロジェクト(代表理事:梅田弘胤)のインタビューで、梅田氏は、申請が大変だったり通りにくかったりする「使いづらい助成金」を見分けるポイントを紹介してくれました。それはたとえばこういうものです。

  • 対象団体の要件はどうか(例 任意団体でも大丈夫か?)
  • 対象経費のしばりは厳しくないか(例 道具の購入に使える割合が決められているか?)
  • ある一定の割合以上の自己資金投入が求められるか?

助成金獲得に大事なのは情報発信とあきらめない姿勢――北海道フロアボール普及プロジェクトの梅田代表理事に聞く

 

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助成金を申請する団体からみて、「使いづらい」と感じるものが増えているのだとしたら、それはもらう側にも問題がありそうです。

たとえばスポーツにかかわる団体が、助成金を不正受給したというニュースは時々聞かれます。そうした不祥事が起きた場合、助成する団体側がどういう対策を講じるかというと、「助成金の申請の条件を厳しくする」ということが多いようです。そうしてその助成金はハードルが高くなる。実績や資金力のない組織が対象外になるなど、不祥事を起こしたわけでもない団体までがとばっちりを受けるのです。

日本障害者バドミントン協会、助成金を不正受給か(2015.3.18.朝日新聞)

条件の厳格化の中には、「提出する必要のある書類が増える」ということも含まれます。そうすると、書類作成に費やす時間が結果的に増えます。事業の発展のために活用するつもりで助成を受けたのに、受けたばかりに事務作業が増え、やるべきこと、やりたいことができなくなるという事態も起こり得ます。

また助成金を受けた団体に起きる問題として、助成期間終了後に事業が立ち行かなくなることもあります。これは一重に、助成金頼みの構造からくる問題といえるでしょうが、事実、助成期間終了後(すぐではないにしても)解散を余儀なくされた総合型スポーツクラブが多く存在するそうです。

 

健全に助成金を活用するためにおさえておくべき3つのポイント

私が運営する総合型地域スポーツクラブでは、これまでに3つの助成金を獲得した実績があります。一つは内閣府が行う「地域社会雇用創造事業」、もう一つは埼玉県が行う「子育て助け合いの仕組み推進事業」、最後が独立行政法人日本スポーツ振興センターが行っている「スポーツ振興くじ助成事業」です。

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その他申請して不採択になったものもありますが、これまでの経験を踏まえて、健全に助成金を申請し活用するためにおさえるべきポイントを3つにまとめてみました。

 

1.助成金を拠出する団体のことを知り、助成事業の意図やねらいを理解する

助成事業は、資金調達の一手段。企業の営業活動と同じと考えます。助成を受ける団体は単に資金援助を受けるだけでなく、“助成金を出す側にどんな価値を提供できるのか”を考えることが重要です。

助成金欲しさに助成事業のねらいに無理やり合わせることはよくありません。その場合、たとえ助成金を獲得できても、やりたいわけではない活動や作業に時間や労力が割かれます。目指す活動に資する助成金かどうかの見極めが必要です。

2.助成事業を(その後の)団体の発展に活かせるか? 役立てられるか?

助成金そのものは、特定の事業にしか活用できないかもしれませんが、その事業のみに活用してその後の活動に何も活かされないようでは意味がありません。

私が運営している総合型地域スポーツクラブは任意団体ですが、助成金をいただいています。「社会的な信頼を獲得するため」と法人化する団体もありますが、私は「助成事業が採択されている」という事実、実績こそが信頼の向上につながると考えます。

信頼の向上やPR効果があるといったことは、助成金を受け取ったことによる副次的な効果ですが、とても重要だと思います。ほかにも、助成事業が終了した後に「助成金で購入した備品を活用できる機会があるか」「(人件費を払うことで」継続的な関係性をつくれるか)も重要な観点です。

助成事業そのものは1年など限られた期間かもしれませんが、団体の継続性や発展に役立てられるか?という視点は重要です。

3.助成期間中に申請内容の変更がどの程度できるかを事前に確認する

助成金を申請するような団体は、創業期など経営資源が十分でないことが多く、申請段階の計画通りにコトが進むことはあまりないでしょうから、申請時と状況が変わった場合に必要な対応を確認しておくべきです。

たとえば変更届の提出が必要なのか、提出が必要な場合にその基準はどうなっているのか。また費目(人件費、交通費、備品費など)の配分の移動がどのくらいできるのか、申請した金額を使い切らなかった場合はどうなるのか、といったことです。

実際に私が経験した埼玉県の子育て助け合いの仕組み推進事業では、費目の配分変更は20%までなら届ける必要はありません。しかし、申請段階で計上していない費目には変えられないことになっていて、使いづらさを感じました。

 

資金獲得の方法は助成金だけではない

ここまで助成金のお話をしてきましたが、資金獲得の方法はも助成金だけではありません。以前、こむすぽでもインタビュー記事を掲載した会社経営者の石山さんは、フットサルチームやスポーツイベントのスポンサーをされています。こういう方を探したり、クラウドファンディングの仕組みを使ったりという形もあります。

インタビュー 石山光博さん(株式会社プラウド代表取締役)私がフットサルチームやスポーツイベントのスポンサーになった理由

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こむすぽでは今後も、資金獲得についての記事を掲載していきたいと考えています。

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石井 邦知 ISHII Kunitomo

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2011年2月に埼玉県川口市を拠点に総合型地域スポーツクラブきゅぽらスポーツコミュニティを設立。主に(フットサルやバレーボールなどの)チームスポーツと(異業種交流、国際交流などの)テーマを掛け合わせた活動を行い、新たに30以上の新規の企画創出(協働を含む)を実現。

これまでの取り組みの標準化と他地域の展開を目指して、2014年3月に一般社団法人日本コムスポーツ協会を設立(代表理事)。

http://twitter.com/ComComSports

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