まとめ記事

2020年東京五輪に向けて総合型地域スポーツクラブが果たすべき3つの役割

今週日曜日に、2020年の五輪が東京での開催に決まりました!
東京と言いながら、埼玉でもサッカー、射撃、ゴルフの3種目が行われるようですし、ゴルフや7人制ラグビーが2016年の五輪から正式種目となるようで、こういう新たな動きも楽しみです。

東京が開催地に決まるまでは、現実的に見えづらくあまり考えたこともなかったのですが、いざ決まってみるとスポーツ関係者としては考えざるを得ないと思い、総合型地域スポーツクラブという立場から2020年に向けて何ができるのか?果たすべき役割は何なのか?について考えてみました。

その中でざっくりではありますが、ポイントを以下の3つに整理しておきたいと思います。(競技力の「強化」ではなく、「普及」の部分に絞って書いています)

1.スポーツボランティア人材の育成
冬季長野五輪時には、36000人もの(ボランティアへの)登録があったそうですが、東京五輪とくればボランティア希望者も殺到して定員もすぐに埋まってしまうのではないかと思われます。
ただしボランティアはボランティアでも、外国人対応や障害者対応というのが一般的なボランティア以上に求められますし、たいへん重責だと思います。

そこで全国的に、スポーツボランティアに対するリテラシーを高める必要性があると感じます。マニュアルのようなものはかなりしっかりとしたものがすでにありそうなイメージですが、重要なのは現場の経験です。このような機会を(同規模のものは無理とは言え)総合型地域スポーツクラブが創出していくなり、情報提供していくなりといった動きが重要になってくるのではないかと思います。「(訓練すれば)きめ細やかな運営ができる」というのも日本人としての最大のアピールポイントになると思います。(きゅぽらスポーツとしては、国際交流スポーツの活動をもっと広めていけたらとは思います)

2.パラリンピック種目の認知度アップ
「オリンピック種目」ですら、知らない種目があるという方はたくさんいらっしゃるのではないかと思いますが、「パラリンピック種目」と言ったらなおさらでしょう。しかし、触れる機会が身近にないし、手段もないというのが実際のところだと思います。

そこで、パラリンピック各種目の協会と総合型地域スポーツクラブが手を組んで普及につなげていくのがベストだと思います。きゅぽらスポーツでは今年から「ブラインドサッカー」を取り入れておりますが、ブラインドサッカーと同じように、健常者でも体験が可能な障害者スポーツはあると思いますので、実際に体験できる機会を設け、少しでも身近な存在になっていくことが重要と考えます。

パラリンピック種目についてはこちらで確認できます
http://www.jsad.or.jp/paralympic/index.html

3.お年寄りとオリンピック種目との接点強化
7年後には高齢化も進んでいるという記述をここ何日かでよく見ましたし、日本全体の関心を高めていくためにお年寄りの皆さんにも五輪に関心を持ってもらうことが重要になってきますが、現状はオリンピック種目とお年寄りの方が普段親しんでいるスポーツに大きく乖離があると思います。

単純に観戦する機会を用意するというのも一つの解決策かもしれませんが、ウォーキング限定にするなどルールを多少変更するなりして、オリンピック種目に高齢者の皆さんが親しめる環境をつくることも重要になってくるでしょう。(パラリンピック種目も同様です)

最後に新聞記事の中で印象に残ったのは、「高齢化時代のスポーツの意義を先取りする社会像を目指すのも五輪ホストの使命」という言葉です。五輪はメダルなど勝敗が注目されがちではありますが、長い目で見て総合型地域スポーツクラブにしかできないことというのもまだまだあるように思います!