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「危険を判断できない子供を生んでいる」――スポーツ活動の現場で感じた問題点

2014年10月2日
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9/24 オフラインミーティングレポート

 深谷 友紀(こむすぽ編集部)

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9月24日の第3回「こむすぽオフラインミーティング」。地域でスポーツ活動に取り組むこむすぽライターが現場で感じていることレポート。スポーツ活動に限らず現代社会の問題にもつながった鋭い指摘で、参加者からの意見も百出。地域でのスポーツ少年団活動をめぐる問題点の指摘もあり、ミーティングは予定の時間内におさまりきらないほどだった。

第2回(8月1日)のミーティングレポート
第1回(6月20日)のミーティングレポート

 

「危険から遠ざける教育現場に危機感」

ミーティングは、神奈川県・茅ヶ崎地域を中心にライフセービング活動を行っている植松正樹氏のレポートから始まった。こむすぽにも、記事(8月12日掲載)を寄稿している植松氏は、「最近、人を危険から遠ざけすぎる傾向にあるのが心配。子供を危険から守るのは大切だが、教育の現場でその傾向が過剰なように感じる。自分で危険かどうか判断できない人間が増えてしまう」と危機感を強調した。

スポーツに限らず、日本の施設は安全管理のための規制が非常に厳しい。皆が安心して施設を利用できることは、日本が世界に誇れることなのであるが、反面人々の判断力を失わせているのも事実である。

こうした植松氏のレポートに対して、ある参加者から日本のスキー場でおなじみの「滑降禁止区域」は海外ではほとんど見られず、スキーヤーの自己責任となっている事例も紹介された。さらに別の参加者から「訴訟の国といわれるアメリカはどうなのか?」という問いが投げかけられ、「訴訟が起きることがあるがレアなケース」と回答があった。

植松氏の問題提起は根深い問題で、参加者も感じるところが多かったようだ。総じて口にされた解決策としては、「あえて危険(致命的ではないもの)を体験できるようなイベントが実施できればいいかもしれない」というものだった。

ほかに、参加者からの意見には以下のようなものがあった。

  • 「日本が多くの規制をしているのは、責任を取りたくないという意識からきている」
  • 「リスクをどの程度許容できるかが問題」
  • 「厳しく管理すべきとそうでない部分の住み分けが重要だと思う」
  • 「施設管理者側でもあり、サッカー指導者でもある自分としてはもどかしい。前者の立場では、国からの指示でボール遊びなど規制せざるを得ないが、指導者としては、ボール遊びをどんどんやってほしい気持ちがある」

 

子供がおいてけぼりに! スポーツ少年団における親同士のトラブル

次に提起された問題は、某市のある地域に存在するスポーツ少年団、スポーツクラブの垣根の話だ。その地域には、4つのサッカー少年団、クラブがあるという。2つがスポーツ少年団で、残りの2つが日本サッカー協会、連盟傘下のサッカークラブだ。

少年団は月謝が安く、親の金銭的な負担は少ない。だがボランティアで試合の準備や運営を手伝ったり、移動のために車を出したりといった負担を強いられる。そこで問題なのが、特定の親に役割が集中してしまうことだ。こうしたボランティアについては、どうしても積極的でない親がいる。子どものためを思い積極的に参加している親からしてみれば、あまり出てこない親に対して文句の一つ言いたいものだろう。しかし親同士のトラブルが原因で他の少年団、クラブに移るケースもあるというから、波風を立てなくないと我慢する人は少なくないようだ。

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石井編集長をはじめ9人が参加した今回のミーティングでは、大きく2つの問題が提起された。特に植松氏の提起した「危険を避けすぎる傾向が強まっている」という問題は、スポーツの現場に限らず、社会全体で考えるべき問題だ。「こむすぽ」としてどう向き合い、解消の糸口となる有益な情報を提供できるか。こむすぽにとっても改めて課題が増えた、充実のミーティングであった。

 

 

「こむすぽ」では引き続き、「スポーツ」に関係する記事の投稿をお待ちしています。

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